令和05年08月27日(日)に第二回日本の灸シンポジウムへ行ってまいりました。
パネリストとしての依頼ですので、「もぐさ屋のあれこれ話」を講演です。
対面方式以外の発表が今回が初めてになります。
オンライン聴講の方々にも、分かりやすいスライド作りを心掛けました。
鍼灸業界また他業界団体様でも楽しく聴講頂いた実績があるものの、物事を深く突き詰めておられるお歴々の重鎮方に混ざっての参加は果たして?

<発表内容>

  1. 木曾海道六拾九次之内 柏原(浮世絵木版画)の解説
  2. 中興の祖亀屋七兵衛と歌舞伎
  3. 歌舞伎と無類七年晒の関係
  4. 切りもぐさと散もぐさ
    教科書:チリもぐさ
    亀屋:バラもぐさ
    他社様:チラシもぐさ
  5. 第一回日本の灸シンポジウムを受けて
    低精製もぐさ
    中精製もぐさ
    高精製もぐさ

特に「切りもぐさと散もぐさ」に関して、
テキストに記してある「チリもぐさ」に付いてはその根拠が示されておらず
私自身の大きな疑問でしたが、
今回のシンポジュウムで謎が少し解決に向かった気がしました。
その道の方々と議論を交わすことが楽しい1日でした。

<補足>

  • 亀屋:バラもぐさ(お金を散まく) cf.俵モグサ
  • 釜屋さん:チラシもぐさ cf.都々逸
  • 教科書:チリもぐさ(まとまってないもの:猪飼先生のレジュメより)
    cf.散り散りバラバラ :(形動) 散り乱れ、はなればなれになること
    教科書の根拠が分かりました。
    屁理屈こねると「散り散り散ら散ら」ですね(笑)

散もぐさと切りもぐさ

日本伝統医学総合研究所事務局様より

【オンライン+対面開催・アーカイブ配信有】
「第2回日本の灸シンポジウム-灸の歴史と現在、そしてこれから-」
日時:2023年8月27日(日)12時30分~18時
会場:日本伝統医学総合研究所(東京都文京区・江戸川橋駅付近)

<開催趣旨>
近年、中国が主導して、鍼灸のみならず、東洋医学の国際標準化が進められている。
その様な国際情勢下で、対外的に日本鍼灸を打ち出し、その存在を明確にすることが求められており、そのためにも、「日本の伝統鍼灸とは何か」の問いに答えなければならない。
そこで、本シンポジウムにおいて、日本における灸の意義や効能についての現状と展望について検討したい。
なかでも、日本で用いられる灸の道具や技術に着目し、それらに関する議論を通して、「日本の灸法の特徴とは何か」を見出したい。